2011年2月21日月曜日

インスタントフィルムの現在


PX600 SILVER SHADE


写真の世界ではデジタル化が進むにつれて、フィルムや印画紙といった感光材料の生産規模が縮小されています。
特にここ数年で急に、入手できるものの選択肢が少なくなってしまいました。残念ながら、今後もこの傾向はよりいっそう進んでゆくのだと思います。

ポラロイド社も2008年にインスタントフィルムの生産から撤退。
sx−70というインスタントカメラはデザインが洒落ていて愛用者は多かったと思いますが、使えるフィルムがなければ、単なるオブジェです。
ところが昨年、新しいポラロイド用フィルム「PX」シリーズが「Impossible」というプロジェクトから発売されたとのこと。このフィルムを使ったイベントが中古カメラ店「sx-70 by sweetroad」で開催されました。

このフィルムを使ってみた印象としては、正直に言って、以前のポラロイドフィルムとは全く別のものと考えた方がいいということです。
ポラロイド社がインスタントフィルム製造をしていたオランダ工場を借り受けて、再生産を始めたという情報を聞いていたので、以前と同じようなフィムルを小規模に生産しているのだろう、と、勝手に思い込んでいました。

撮影や保存については、以前のフィルムとは違った注意点がありますし、思い通りの発色にならなかったり、完成したフィルムとは言い難いのですが、進化途中の、独特の風合いを味わうフィルムとしての楽しみ方はあるのでしょう。
そしてなにより、sx-70をオブジェではなく、カメラとして使うことができます。

イベントではこのフィルムを発売した「The Impossible Project」の設立者フロリアン・キャップス氏のトークショーがありました。
氏によると、ポラロイド社はオランダ工場の他、メキシコ等数カ所の工場で、フィルムの生産工程を分けて製造していたそうです。なので、オランダの工場を一カ所だけ使っても、同じフィルムの再現はできないし、そもそも環境問題のために以前の原料を手に入れるもできないそうです。
話を聞いていて、一度止めてしまったことを再開することの難しさを感じました。過去にできたことも、現在、未来にできるとは限らないと。

しかしながら、現在入手できる原料で、現時点での最高の製品を販売しているとのこと。
既にモノクロ、カラーをそれぞれ数バージョンリリースした中で、徐々に進化させてきていて、今後も改良は続けていくそうです。

「The Impossible Project」のサイト

ポラロイドカメラ「sx−70」等、中古カメラのが購入できる「sx-70 by sweetroad」のサイト
フィルムも販売しています。

2月19日発売「SNAP SHOT magazine」(エイ出版社)にフィルム「PX」シリーズが特集されています。
「sx-70 by sweetroad」主催のイベントの模様も掲載されています。



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